MENU

学生王者たちが多井隆晴らプロチーム・VTuberチームに挑む!「雀魂杯 学生麻雀選手権 2025-2026」ALL LASTをレポート!

2025-2026シーズンの集大成となるチーム戦「雀魂杯 学生麻雀選手権 2025-2026」ALL LASTが、3月28日(土)に開催されました。 今シーズンから新たに設けられたこのALL LASTは、年4回にわたる「雀魂杯」各回の優勝者がチームを組み、ゲストプロチーム、ゲストVTuberチームと対戦するエキシビション大会です。

リレー形式で一人一半荘ずつ対局し、4戦の合計スコアで優勝チームを決定します。 2000名以上の学生が参加した2025-2026シーズン。その頂点に立った8名の学生王者が、プロ雀士やVTuberと同じ卓を囲むーーこれまでの「雀魂杯」の歴史にはなかった、まさに新たな1ページが刻まれた一日となりました。

今回のYostar Plusでは、そんな熱戦の模様をレポートします。

ぜひご覧ください!

出場チーム紹介(試合順)

【雀魂杯優勝チーム】
瞑茶選手(徳島大学/西場優勝)→ カフ選手(静岡大学/南場優勝)→ genbu_選手(京都大学/北場優勝)→ srelee選手(東京大学/東場優勝)

【雀魂杯U-18優勝チーム】
黒石かなで選手(大阪府立鳳高等学校/U-18南場優勝)→ セレンガ選手(東京都立保谷高等学校/U-18西場優勝)→ れいんえふ選手(中央高等学院/U-18東場優勝)→ おしゅし818選手(愛知県弥富市立弥富中学校/U-18北場優勝)

【ゲストプロチーム】
麻宮あかねプロ(RMU)→ 朝倉康心プロ(最高位戦日本プロ麻雀協会)→ 綱川隆晃プロ(最高位戦日本プロ麻雀協会)→ 多井隆晴プロ(RMU代表/渋谷ABEMAS)

【ゲストVTuberチーム】
朝陽にいな選手 → 千羽黒乃選手 → 咲乃もこ選手 → 鴨神にゅう選手

MC: 咲乃もこ選手(1・4回戦)/ 麻宮あかねプロ(2・3回戦)
解説: 綱川隆晃プロ・多井隆晴プロ(1回戦)ほか、各回で出演者が入れ替わりで担当

1回戦:朝陽にいな選手がトップ発進! VTuberチームに勢いをつける

試合前のインタビューで「先頭打者満塁ホームランを打つ」と宣言した黒石かなで選手。その打牌からこの試合解説を務めた多井プロが「あの子うまいぞ」と舌を巻く場面が見られました。途中跳満アガリで見せ場を作るも、苦しい展開が続き最後は放銃で4着に。

その一方で存在感を示したのが瞑茶選手です。道中はかなり苦戦し、一時持ち点を10000点まで減らすという厳しい展開もありました。しかし東4局では、一発ツモの跳満でアガり12000点。これには麻宮プロも思わずのけぞるなど、強烈な一撃で試合を振り出しに戻しました。

生粋の門前(メンゼン)スタイルである麻宮プロ。この試合の解説を務めた多井プロからは「配牌の時より6巡目の方が向聴数(シャンテン数)が落ちてる」とユーモア混じりにいじられる一幕もありつつ、一時はトップに躍り出ます。ただその後は、先の瞑茶選手のツモや朝陽にいな選手への放銃が続くなど、点数が削られていき3位で終局。

1回戦のトップは朝陽にいな選手。「堅実に打ちました」とうそぶくも、その打牌はまさにビーストでした。推進力は流れをも巻き込み周囲が止められないまま、トップで終局。ゲストVTuberチームに+58.1ポイントという大きなリードをもたらし、チームの好発進を決めました。

2回戦:朝倉康心プロ、6000オールの衝撃! そして師弟が同じ卓に

この試合で強さを見せつけたのが朝倉康心プロです。まずは東1局。親番でリーチ・ツモ・イーペーコー・タンヤオ・ドラ・赤の6000オールを炸裂。リーチ時には解説の多井プロも「これアガったらさすがにトップですね」と唸る会心の一撃でした。

試合前に「自分は3着だと思う」と予言していた朝倉プロ。開幕の東1局で6000オールの跳満を決めた瞬間、麻宮プロが「今日からスター」と持ち上げ、多井プロは(朝倉プロが名前を頻繁に変えることから)「やっと見つけました、この名前を」と、朝倉プロの雀魂内ネーム「憂者ピンメル」を持ち上げるも、中学3年生の時のマラソン大会で、最初だけダッシュした友達がビリになった話を持ち出し、「その光景を今思い出した」と笑いを誘いました。ただし試合が終わってみれば、朝倉プロが見事にトップ。特に南3局でのダマテンからの満貫には、これまでさんざんいじっていた多井プロからも「これは技術の満貫。リーチしていてもおかしくなかった。上手い!」と絶賛します。

セレンガ選手は、U-18西場のFIRST STAGEで2連勝した麻雀を今大会でも発揮。跳満を含む高打点のアガリを決め、一時はトップに躍り出ました。しかし、持ち時間を使い切る難しい判断が続く中、倍満放銃で2位に着地。対局後は「トップ取り逃しちゃって、後ろの二人にはちょっときつくなっちゃった」と悔しさを滲ませつつも、「僕たち前の二人の分も頑張ってほしい」とチームメイトに託しました。

また千羽黒乃選手とカフ選手の”直接師弟対決”。千羽黒乃選手の配信を見て麻雀を始め、Xで質問を送り続けてきたカフ選手。南場では圧倒的な強さで優勝を果たし、事前インタビューでも千羽選手が「ワシだったらこう打つといった部分がよく重なっていて嬉しかった」と語っていた、まさに”事実上の弟子”です。「学生として最後の大会」と語っていたカフ選手。試合開始直後にスタンプでのコミュニケーションも見られるなど、師匠と同じ卓につくこの一局は特別なものでした。

関連記事:【インタビュー】千羽黒乃、解説席から対局卓へ! 「雀魂杯」の6年とALL LASTへの想い

3位となったのは千羽黒乃選手。あまり展開には恵まれませんでしたが、南2局にはカフ選手のダマテンを看破してリーチ者の現物である当たり牌を止めるなど、事前インタビューで語っていた「一打一打のメリットとデメリットを丁寧に比較して打つ」という千羽選手の信条が、まさに体現された瞬間でした。

カフ選手は倍満でアガる見せ場を作るも結果は4着。対局後のインタビューでは「相手が強すぎました」と素直に脱帽しつつも、千羽黒乃選手との対局については「感無量です」と、言葉を噛みしめるように語っていました。

3回戦:”学生麻雀の母”vs”学生麻雀の父”  咲乃もこ選手が圧巻のトップ

「雀魂杯」の歴史を見守ってきたMCの二人、咲乃もこ選手と綱川隆晃プロが「母」と「父」として同卓するという、ファンには堪らない組み合わせ。

関連記事:「勝っても負けても、感情が動く経験は財産」 咲乃もこさんが5年間見つめ続けた、学生麻雀選手権「雀魂杯」の魅力

またそこに北場の覇者genbu_選手と、U-18東場の優勝者れいんえふ選手が加わる卓となりました。

東1局、れいんえふ選手が親番でリーチを決め、いきなり先制。解説の朝倉プロが「千年生きてるカラス天狗みたいな麻雀」と評するほどの渋い手順に、U-18の選手離れした落ち着きが光りました。しかし、このリーチを追っかけたのが咲乃もこ選手。この局の競り合いを制し、先制パンチを決めます。

genbu_選手は、南1局でダブ南・ドラのアガリを決めると、南3局ではトイトイ三暗刻というアガリで試合を大きく沸かせました。解説陣からも「すごい手順」「かっこいい」と絶賛の声が上がります。

それでも3回戦の主役は咲乃もこ選手でした。南2局ではイーペーコー・タンヤオ・赤ドラの5200点をダマテンで仕留め、オーラスでは自身のツモと「トップ目だから守る」だけではなく「ダマテンで高い手を確実に仕留める」という攻守一体の麻雀で、他の選手を寄せ付けませんでした。

綱川プロは3着。対局後のインタビューでは「咲乃もこのダマテン臭がプンプン漂ってた」「声に出して教えてやろうかと思った」と、長年の付き合いならではのエピソードで笑いを誘いました。

一方、れいんえふ選手は綱川プロのリーチに捕まるなど苦しい展開が続き、4着。しかし対局後には「最初の方は緊張してしまって」と冷静に振り返りつつ、反省点を具体的に語る姿は、やはりU-18チャンピオンの器でした。

最終戦:条件戦の駆け引き、そしておしゅし818選手とsrelee選手が魅せた”ドラマ”

最終戦の卓組は、srelee選手(写真左上)、おしゅし818選手(写真右上)、鴨神にゅう選手(写真左下)、多井隆晴プロ(写真右下)。

VTuberチームが大きくリードした状態で迎えた最終戦。各チームの条件は、ゲストプロチームがVTuberチームとのトップラスで逆転可能、雀魂杯優勝チームは大きめのトップが必要、U-18チームはかなり厳しい状況——、条件戦ならではの緊張感が漂います。

実況席に座った綱川プロ・咲乃もこ選手・千羽黒乃選手・朝陽にいな選手の4人が見守る中、条件戦の鬼・多井プロの駆け引きが始まりました。全ての牌に同じ秒数のラグをかけ、情報を一切漏らさないという徹底ぶり。解説の綱川プロからは「見逃しもしなきゃいけない立ち位置」と、その高度な条件戦の技術が解説されました。

最終戦のトップはおしゅし818選手。親番で積極的にアガリを重ね、存在感を発揮しました。「絶対連覇します!」と宣言してU-18北場で史上初の連覇を果たした強心臓は、この大舞台でも健在。多井プロが「中学生にトップを取られた」と振り返ったように、大人顔負けの安定した打ち回しで卓をリードし、見事4回戦をトップで有終の美を飾りました。

2位は多井プロ。VTuberチームとのトップラスを狙い、条件達成に向けて打ち回しましたが、おしゅし818選手の勢いを止めきれず。それでも自身の条件を最後まで追い続ける姿は、30年以上アンカーを務めてきたプロの矜持でした。

一方、4位で終えるもチームスコアを守りきった鴨神にゅう選手は、チームのリードを活かした慎重な麻雀を展開。テンパイしてもダマテンに構え、リスクを最小限に抑える打ち方で、VTuberチームの優勝を守り切りました。

そしてオーラスでは劇的な場面を演出したのが、試合を通じて最下位に沈んでいたsrelee選手。純チャン・三色のカン八萬待ちリーチで倍満をツモアガリ。この一撃で3位へ浮上。実況席からも「芸術的すぎる」「昭和の麻雀漫画でしか見たことない」と驚嘆の声が上がりました。

東場の優勝時も倍満で逆転勝利を決めたsrelee選手。多井プロは「信じてたんだよ、君を。僕は配牌が微妙だったから、一生懸命頑張るより君の倍満に賭けた」と語り、条件戦においてsrelee選手の爆発力を読み切っていたことを明かしました。

朝陽にいな選手のトップ発進、千羽黒乃選手の堅実な3着キープ、咲乃もこ選手の圧巻のトップ。3戦目までに築いた貯金を、最終戦で鴨神にゅう選手が守り切り、ゲストVTuberチームが初代ALL LAST王者に輝きました。

そして表彰式では、VTuberチームの粋な計らいが。優勝賞品として贈られた豪華商品の数々を、すべて学生チームの選手たちにプレゼントすることを宣言したのです。千羽黒乃選手は「我々大人ですので、未来ある若者たちに」と語り、咲乃もこ選手も「学生さんに一番楽しんでほしい」と、賞品の1つであるカレーへの未練をわずかに滲ませつつも、学生たちに譲ることを決めました。

なお、VTuberチームはオンラインでの参加のため、優勝トロフィーや賞品の贈呈は多井プロが代理を務めることに。トロフィーを手にした多井プロの姿に、咲乃もこ選手が「たかちゃん(多井プロ)が優勝したみたい」とツッコむと、多井プロ自身も「俺が監督みたいだな」と笑い、会場を和ませていました。

多井プロは総括で「まだ学生には勝てると思ってたんですよ。だけど今日中学生にトップ取られて。もうこういう時代になったんだなと思って。悔しいよりは嬉しい気持ちですね」と語り、綱川プロは「学生のレベルは年々増加している。自分たちが思ってる以上のペースでどんどん強くなってくる。これは麻雀業界そのものがいい方向に進んでいるからこそ」と、この1年を締めくくりました。

学生選手の輝きと、チーム戦が生んだ”もう一つのドラマ”

初代ALL LAST王者はゲストVTuberチーム。しかし、この大会の真の主役は学生たちでしょう。

瞑茶選手は1回戦で一時持ち点を1万点まで減らす苦しい展開から、一発ツモの跳満で巻き返し2位に着地。「なんとか2位に持ち帰れたんで、いいバトンはつなげたかな」と、西場で2年越しのリベンジを果たしたチャンピオンらしい安定感を見せました。

カフ選手は「学生として最後の大会」を師匠・千羽黒乃選手との同卓で飾りました。対局後、千羽選手に向かって「師匠、またこれからも配信で勉強させていただきます」と語ったカフ選手に、千羽選手は「応援してるのじゃ」と返します。実況解説席で繰り広げられた多井プロの「千羽黒乃が絶対に言わないシリーズ」のアーカイブが気になりつつも、この師弟の絆は確かに麻雀が繋いだものでした。

genbu_選手は対局後、「条件戦での多井さんや鴨神さんの絞りは見ていてすごく勉強になった」と語り、北場決勝で見せた「結果は過程が作る」という哲学そのままに、この大舞台でも貪欲に学ぶ姿勢を貫いていました。

そしてsrelee選手。東場決勝に続く再びの倍満ツモは、配牌が厳しく同卓だった多井プロが「君の倍満に賭けた」と信頼を寄せるほどの勝負強さ。

黒石かなで選手は1回戦で4着に沈みましたが、U-18南場で見せた不屈の精神は今大会でも健在。「なめない方がいいですよ」と試合前に宣言した気概は、後に続くチームメイトに確かに届いていました。

セレンガ選手は2回戦で2着につけ「今まで個人戦だったが、同年代でチームを組んで楽しかった」と満足そうな表情を見せていました。

れいんえふ選手は3回戦で4着と苦しい結果に。しかし対局後には「緊張してしまった」と素直に振り返りつつ、具体的な反省点を挙げる姿に解説陣も感心していました。試合前には「ゲストの方が昔から大好きな方しかいないので、全力で楽しみたい」と語っていた同選手。U-18東場の優勝者として、憧れの存在と同じ卓を囲んだ経験は、きっと次の糧になるはずです。

おしゅし818選手も、U-18連覇の実力を最終戦のトップという結果で証明しました。将来的に進学すれば、まだ何回もチャンスがあることにも、末恐ろしい選手です。

そして、これまでの「雀魂杯」が個人戦だったからこそ際立ったのが、ALL LASTならではの光景です。

試合間には、次の対局者とハイタッチやグータッチを交わして送り出す姿。控室では、固唾を呑んでチームメイトの対局を見守る選手たちの表情が、配信を通じて映し出されました。チームメイトがアガった瞬間にはペンライトを振って喜びを爆発させ、「やってほしいことをやってくれた!」と激励する場面があったかと思えば、結果が伴わなかった時には肩を落として控室に戻り「申し訳ないしか言えない」と悔しさを滲ませる場面が舞台裏ではありました。

対局の前後や番組の配信前と後には、プロ雀士の皆さんが学生選手に声をかける姿も随所で見られました。

普段は実況・解説席から見守る側のプロが、今日は同じ「対戦相手」として、そして「先輩」として、学生たちと言葉を交わす。一人の勝敗がチーム全体の運命を左右するからこそ生まれる仲間への想い。卓上だけでなく、その周りにもドラマがある——それがチーム戦の醍醐味でした。

千羽黒乃選手は対局後のコメントで「このALL LASTの大会って、参加者のみんなも視聴者のみんなにとっても特別な大会になると思うので、ぜひ続けてほしい。学生麻雀連盟さん、お願いしますじゃ〜」と語りました。

学生王者とプロ雀士とVTuberが同じ卓を囲み、笑い合い、本気でぶつかり合ったこの一日。「雀魂杯 学生麻雀選手権」2025-2026シーズンは、最高の形で幕を閉じました。


写真右:松田麻矢プロ

なお、新宿にあるKEIO eSTATIONでは、パブリックビューイングイベントも同時開催。松田麻矢プロのMCのもと、最終戦には麻宮あかねプロ・朝倉康心プロも駆けつけ、来場者とともにALL LASTの熱戦を見届けました。

そんな「雀魂杯 学生麻雀選手権2025-2026」ALL LASTのアーカイブでも見られます。多井プロの実況解説により、いつも以上に笑いの絶えない配信になっているので、ぜひご覧ください!

この記事をシェアする