【お机、拝見しますっ!Vol.6】特許事務所からゲーム会社 転職は情熱の賜物 3DCG映像制作を行うSさんのお机

新卒で特許事務所に入社したSさん。ゲームへの情熱が高まり「自分でゲームを開発したい」という願望から、ゲーム業界への転職を決意しました。
しかし最初に飛び込んだ環境では満足できず、「自分が真に情熱を注げるコンテンツや、魅力的なキャラクターが登場するタイトルを扱う会社で働きたい」「キャラクターの個性や魅力が表現できる映像を作りたい」との気持ちに突き動かされ、再び転職活動を開始。複数の内定先の中からYostarを選択し、現在はマーケティング部技術チームにあるUnityセクションのとりまとめを務めています。
今回の「お机、拝見しますっ!」では、その情熱をもって異業種からゲーム業界へ挑戦、その想いはさらに熱を帯びていく中でYostarへと入社したSさんのお机を通して、ご本人や所属する部署、Yostarの社内の様子をお届けします。
「お机、拝見しますっ!」Vol.6
マーケティング部 / 技術チーム / Unityエンジニア / Sさん / 2023年入社
ある日、ゲームを作りたくなった

アニメとゲームが好きな学生でした。特にオンラインゲームにはどっぷり浸かっていました。その傍ら、特許事務所でアルバイトもしており、その流れから新卒で特許事務所に就職。主に機械や制御、ITの特許明細書を作成する業務を行っていました。クライアント企業の発明を権利化するお仕事です。
しかし、特許の仕事を続けるうちに「ゲームの特許を扱いたい…いや、自分の手でゲームを作りたい」という想いが日に日に強くなっていき、独学でUnityを学び始めました。
教本やYouTubeを頼りに小さなゲームをいくつか制作し、それらをポートフォリオとしてとあるゲーム会社に持ち込んだところ、奇跡的に採用していただけました。未経験同然の私を採用してくださったことに、本当に感謝しています。
念願のゲーム会社に入社できたことでゲーム開発に携わる喜びを噛みしめながらも、現実として周囲のメンバーとの実力差に愕然として、その差を少しでも埋めるべく食らいつくのに必死な日々でした。「開発現場に入らないと何も始まらない」「プログラマーとして転身した以上、もっと実力をつけなければ」と考えて、社内外で開発者のコミュニティに顔を出しては様々なアドバイスをいただき、業務に活かしていました。
毎日大変でしたが、それ以上に得るものがありました。1つのプロジェクトが終わる度に達成感がありましたし、失敗からも成功からも多くを学びました。それがゲーム開発者としてのはじめの一歩でした。またその会社では、特許事務所時代の経験を買われ、知財関連業務も任せていただいていました。二足のわらじは大変でしたが、異業種出身の自分だからこその視点や強みも活かせる機会をいただけるのは有り難かったですね。
そうしてゲーム業界で経験を積むうちに、段々と自分の志向が明確になってきました。正直、もっと可愛い女の子キャラが出てくるゲームに携わりたかったんです(笑)。自分の好みにぶっ刺さるゲーム、可愛さを追求できる環境、ユーザーを大切にする姿勢、キャラクターの魅力を軸にしたコンテンツ開発――
これらの希望を兼ね備えた会社で働きたい、でもそんな会社はあるんだろうか…?そう思っていた矢先、エージェントさんから「Yostarさんはどうでしょうか?」と提案をいただき、すぐにここだと思いました。
入社して驚いたのは、決定までのスピード感と、妥協を許さぬ姿勢
Yostarに惹かれた点は、大きく3つありました。ゲームキャラクターの3DCG映像をマーケティングの軸に据える独自戦略、高い技術力、そして急成長を遂げる企業の勢い。特に、キャラクターの魅力がブランド価値の向上に繋がると捉え、単なる販促物ではなくひとつの作品として各クリエイティブを制作し続けようという姿勢に強く惹かれました。面接の帰りにエントランスのディスプレイに流れていた「キラメクMiLieへ」を目にして、「ここで働きたい」と心に決めました。
私が所属するマーケティング部技術チームでは、3DCGを活用した映像制作を中心に、幅広い業務を担当しています。作品のSNS上などで公開される各種映像コンテンツ、コミケやブルアカふぇすなどのオフラインイベント向けコンテンツ、さらにはVR体験やノベルティなどを通じて、ファンの皆さんにキャラクターを身近に感じていただける体験を届けるための挑戦を続けています。メイン業務である映像制作では、数分間の映像にキャラクターたちの個性や感情、ストーリーを凝縮させています。
入社して衝撃を受けたのは、急成長企業ならではのスピード感と、妥協を許さない開発への姿勢です。前職では度重なる仕様変更やスケジュール調整の難しさを経験していたのですが、そこから一転。意思決定から実装までがスムーズです。論理的な提案は即座に評価され、実現に向けて動き出します。さらに、品質向上のための妥協のない調整が続きます。
キャラクターの表情を例に挙げると、「プレイヤーに話しかけている場面なのに、目線がプレイヤーを向いていない」「目のハイライトをもっと潤ませたいから、アニメーションのループ間隔をもっと短く」「ここからこのフレームまでの間、リップシンクの動きがわずかにズレている」など、1フレーム単位の微細な表情変化までこだわります。
調整を重ねるたびに、キャラクターの表情が豊かになり、仕草が愛らしくなっていく。これらの徹底したこだわりが高いクオリティに繋がり、まるでキャラクターが実在していると感じられるほどの没入感を生み出すのです。
前職ではゲーム開発においてのコーディングが主な業務でしたが、Yostarに入社してからはUnityでのカットシーンの構築、モーションキャプチャーから映像の制作工程の取りまとめ、Unityセクション内でのメンバーサポートと、業務範囲が大幅に拡大しました。
入社して嬉しい誤算もありました。映像制作だけでなく、VR施策や一部の期間限定公開のゲームの開発まで手がけることが出来たんです。マーケティング担当部署としての視点はもちろん持ちつつも、第一に「技術で何ができるか?」をとことん追求する、それが技術チームです。広告を作っているのではなく、従来のマーケティングの枠を超えるための自由な発想で体験を創造するアプローチこそが、真骨頂だと思います。
5つのディスプレイにはC&C

私の机には5枚のディスプレイが鎮座しており、まるで要塞のようになっています。映像制作では主にUnityを使用しますが、自分の作業はもちろん、チームの進捗やフィードバックなどが一望できる環境が必要だと気づき多ディスプレイ環境に行き着きました。
なぜ5枚なのかよく聞かれるんですが、色々理由はあるにはあるのですが…一番は私がC&Cのメンバーが大好きで、この枚数なら全員を背景に表示できるからです(笑)。仕事で疲れたとき、彼女たちが元気をくれます。

5枚を使い分ける基準は明確です。下段3枚(1、3、4番)が主戦場で、映像制作や成果物のチェック、不具合確認やプログラミングなどに使用しています。
上段2枚(2、5番)は、スケジュール管理や自動処理の実行など、定期的に確認する内容を配置しています。

視線移動や首への負担といった人間工学的な配慮だけが目的ではありません。上段にはアスナとカリンの壁紙を採用しています。視線を上に向けると二人と目が合う構図になっています。まるで『頑張って』と応援されているような気持ちになり、視覚的なリフレッシュ効果が期待できます。

また技術チームのメンバーは、技術への探求心が貪欲なだけでなく、個性も様々です。近くの席のメンバーはカードゲーマーなんですが、繁忙期で締め切りに追われているときに「これ、効きますよ」と、某人気カードゲームの超有名魔法カードを渡してくれました。思わず笑ってしまいましたし、いつでも蘇生してもらえるようにデスク上に飾っています。こういう遊び心が、良いものを作る原動力になっていると思います。
情熱を糧に異業種であるゲーム会社への大胆な転身をし、今は様々な取り組みを行っているSさん。
そんなSさんは、現在新たな岐路に立っている、と話してくれました。今後管理職を目指していくのか、技術職としての高みを目指すのか――「技術を知らない、相手の立場や苦労をわかってあげられない管理者にはなりたくない」「でも技術だけに閉じこもりたくもない」という強い想いがあり、その狭間で揺れている心の内も明かしてくれたのが印象的でした。
そうして新たな視点も獲得しながら業務に取り組んでいくなかで、今はこれまで自分がしていたことを任せられるメンバーを増やそうと取り組んでいる最中なんだとか。Unityエンジニアとしても実務経験は積んでいきつつ、マネジメント業務も引き続き担当させていただけるように挑戦を続けたいと、C&Cのメンバーを背に語っていました。

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▲Vol.2のWさん。Vol.3のKさんと、お隣同士のお机なんです。あわせてご覧ください!▲

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