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【ライブレポート】“音”でたどる『アズールレーン』9年間の航路――「AZUR LANE SPECIAL MUSI9 LIVE」DAY1&DAY2

2026年9月14日に日本語版配信9周年を迎える『アズールレーン』。その周年を記念したオフラインイベント『AZUR LANE MUSI9 FES.』が、9月5日(土)・6日(日)の2日間にわたって東京・新宿住友ビル三角広場・新宿住友ホールで開催されました。

今年のテーマは、イベント名にも大きく掲げられた「音」。会場ではさまざまなステージや展示が展開され、一日の締めくくりを飾ったのが、9月20日(日)までアーカイブ配信中の「AZUR LANE SPECIAL MUSI9 LIVE」です。

ライブには、アズレンロイヤル室内楽団をはじめ、『アズールレーン』の楽曲を歌ってきたアーティストや、KAN-SENの声を担当するキャストが多数出演。室内楽、アニメ主題歌、ゲーム内楽曲、キャラクターソング、周年記念曲と、9年間の歩みを彩ってきた音楽が幅広く披露されました。

よく知るイントロが鳴った瞬間に上がる歓声、会場いっぱいに響くコール、楽曲に合わせて色を変えながら揺れるペンライト。静かに聴き入る時間もあれば、演者の呼びかけに声や手拍子、全身で応える時間もありました。

同じステージでありながら、楽曲ごとに客席の表情まで大きく変わっていく。その移り変わりも含めて、『アズールレーン』が積み重ねてきた音楽の幅広さを体感できるライブとなりました。

今回のYostar Plusでは、『AZUR LANE MUSI9 FES.』の記録をお届けするレポート記事の前編。前編では2日間にわたって行われた「AZUR LANE SPECIAL MUSI9 LIVE」の模様を、お届けします。

ぜひご覧ください!

アズレンロイヤル室内楽団が奏でた、ライブ全体の“序曲”

「AZUR LANE SPECIAL MUSI9 LIVE」両日のオープニングを飾ったのは、アズレンロイヤル室内楽団です。

ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、フルートからなる同楽団は、2曲目から加わるソロヴァイオリンのAyasaさんを含め、総勢12人の編成。ライブへの期待と開演直後ならではの緊張感が入り交じる会場で、最初に奏でられたのは「クイーンズオーダーズ・メドレー」でした。

同曲は、『アズールレーン』に登場するロイヤル陣営の面々を、高貴かつコミカルに描いたスピンオフアニメ『アズールレーン Queen’s Orders』のBGMをメドレーとして再構成したものです。

同作の楽曲はもともと室内楽を軸に制作されているだけに、今回の編成との親和性は抜群。弦楽器を中心とした優雅な音色が広がると、客席にも演奏へじっくりと耳を傾ける空気が生まれました。

今回の構成について、音楽制作を手がけたYostar Picturesの堀田大介さんは、アズレンロイヤル室内楽団がセットリストのトップバッターを務めるにあたり、ライブ全体の“序曲”となるよう意識したといいます。

御本人の言葉を借りるならば、優しく優雅な「水紋のワルツ」で客席の緊張を和らげ、軽快な「アレグロ アッラ マルチア」で遊び心を加える。さらに「喜びの舟歌」の繊細な響きを経て、最後は「祝祭のリール」へ。文字どおり、ここから始まるお祭りを告げるファンファーレのような流れ。

性格の異なる楽曲がきれいな起承転結を描き、客席の緊張をほぐしながら、これから始まるライブへの期待を高めていきます。

ひとつのメドレーの中で、演奏者の表情や弓の動き、楽器同士の受け渡しが次々と変化していくのも見どころです。音源で聴くのとは異なり、誰が旋律を受け持ち、どの楽器へつながっていくのかを目でも追えることは、生演奏ならではの魅力でしょう。

続いて披露されたのは、オーイシマサヨシさんが手がけた日本語版『アズールレーン』6周年記念曲「黄金航路」の室内楽アレンジ。ここでソロヴァイオリンのAyasaさんがステージへ加わりました。

原曲が持つバンドサウンドのドライブ感と、海原を駆け抜けるような疾走感。その推進力を残しながら、弦楽器とフルートによる優雅さを加えた今回のアレンジでは、よく知られたアニバーサリーソングが新たな表情を見せます。

Ayasaさんがヴァイオリンで担ったのは、原曲における歌唱パートの旋律です。歌声に代わって伸びやかなヴァイオリンの音色が主旋律を奏で、その背後で室内楽団の各パートが折り重なっていきました。

ステージ中央で立奏するAyasaさんのヴァイオリンが、時に歌うように、時に力強く楽曲を牽引。「クイーンズオーダーズ・メドレー」で示されたロイヤル陣営らしい気品を受け継ぎながら、「黄金航路」は12人編成ならではの新たな航路を描き出しました。

原曲を知っているからこそ、ボーカルのフレーズがヴァイオリンによってどのように表現されているのかも聴きどころのひとつ。音の伸ばし方やフレーズの抑揚まで含め、Ayasaさんが“歌う”ように奏でる旋律へ注目したい演奏です。

室内楽団のステージを締めくくったのは、さまざまな戦闘BGMをつないだ「アズールレーン・メドレー」です。

今回のメドレーは、「盲目ラビリンス」を軸に、指揮官がゲーム内で何度も耳にしてきた戦闘BGMを組み合わせて構成されました。堀田さんによると、「盲目ラビリンス」と戦闘BGMの相性が良かったことに加え、前の2曲で高まった会場の熱をさらに引き上げる狙いもあったといいます。

優雅な響きを中心とした前の2曲から一転し、鋭さと迫力を備えた“室内コンチェルト”が展開。演奏は次第に華やかさと激しさを増し、次のアーティストへバトンを渡すようにフィナーレを迎えました。

静かに聴かせるところから始まり、最後は戦闘曲で会場の熱を引き上げる。アズレンロイヤル室内楽団の3曲は、その後に続くライブの多彩さを予告する“序曲”として、両日のスタートを印象づけました。

演奏後のトークでは、Ayasaさんが、アズレンロイヤル室内楽団は『Queen’s Orders』をきっかけに結成され、6周年イベントでの披露を経て、今回の9周年ライブへ臨んだことを紹介しました。

また、ペンライトを振ってよいのか迷っているような指揮官の姿にも言及。普段の室内楽やオーケストラでは指揮者のもとで演奏することから、客席のペンライトを指揮官による“指揮”のように感じていたと、今回ならではの光景を振り返りました。

クラシカルな演奏とライブらしい応援が同じ空間に共存する、アズレンロイヤル室内楽団ならではのステージ。その空気感は、演奏だけでなく、客席のペンライトまで含めて見ることで、さらに鮮明に感じられそうです。

優雅な室内楽から、クーちゃんのエクササイズ

室内楽団の優雅な余韻が残る中、続いて始まったのは、「クーちゃん」ことパーミャチ・メルクーリヤと一緒に体を動かすエクササイズの時間です。

「これから始まるライブをもっともっと楽しむために」と指揮官へ立ち上がるよう呼びかけ、まずは腕を振り、続いて手拍子。最後は声を出しながら拳を上げていきます。

映像にはKAN-SENたちのユーモラスな姿に加え、時折少し艶っぽいカットも差し込まれ、そのたびに客席からは笑いと歓声が上がりました。指揮官たちが同じ動きを繰り返すにつれて、会場が徐々にヒートアップしていくのが伝わってきます。

なかでも印象的だったのが、拳を突き上げながら発する掛け声です。その腹の底から響く声は、ライブで耳にするコールというより、少林寺の修行僧たちの鍛錬を思わせる力強さ。先ほどまで高貴な室内楽へ静かに聴き入っていた光景とのコントラストもあり、客席からは笑いも起きていましたが、それ以上に会場へ響いていたのは、指揮官の力強い掛け声でした。

音楽や世界観を真摯に作り込みながら、少し大胆で肩の力が抜けた遊び心も忘れない。優雅な室内楽から、どこか艶っぽく、最後は修行のようなエクササイズへ。この振れ幅もまた、『アズールレーン』のイベントらしさと言えるでしょう。

最後は場内全体で10からカウントダウン。客席の熱を十分に引き上げたところで、本日のライブ出演者を紹介するスペシャルムービーが上映され、いよいよボーカルパートへとバトンが渡されました。

『びそくぜんしんっ!』の世界を描いた4曲

DAY1のボーカルパートは、現在第2期が好評放送中のTVアニメ『アズールレーン びそくぜんしんっ!』シリーズの楽曲からスタートしました。
最初に登場したのは新田恵海さん。『アズールレーン びそくぜんしんっ!』のオープニング主題歌「Longing for!」を披露しました。

軽やかで明るい楽曲に合わせてペンライトが揺れ、客席からは力強いコールが送られます。新田さんの「ありがとうございました!」という声には、指揮官からも「ありがとう!」という返事が飛び交いました。

歌唱後のトークで、新田さんは『アズールレーン』関連イベントで歌唱するのは今回が初めてだったと説明。気合が入りすぎてステージへ出るタイミングが早くなってしまったというエピソードも交えながら、指揮官の前で歌えた喜びを語りました。

続いて榊原ゆいさんが歌ったのは、『アズールレーン びそくぜんしんっ!』エンディング主題歌「まひるいろシエスタ」。ふんわりとしたガールズポップを、作品の日常感に寄り添うキュートな歌声で届けます。

榊原さんはゲーム内でオーロラ役も担当。トークでは、イベントのメインビジュアルでオーロラが中央に描かれていたことを喜び、衣装や髪形もキャラクターを意識したものにしたと説明しました。歌声だけでなく、衣装に取り入れられたオーロラらしさにも注目です。

さらに、『アズールレーン びそくぜんしんっ!にっ!!』のオープニング主題歌「しゃいすまっ!」を続けて披露。自身で作詞・作曲を務めた、ライブでの掛け合いが楽しいアニメソングです。

タイトルの「しゃいすまっ!」は“Shining Smile”の略。榊原さんが指揮官へ声を求めると、会場からは楽曲の勢いに負けないコールが返ってきました。観客が参加することによって完成するかのような一曲であり、ステージ上の榊原さんと客席の応酬が印象に残ります。

『びそくぜんしんっ!』ブロックを締めくくったのは橋本みゆきさん。指揮官へ「一緒にルルルンしてください」と呼びかけ、『アズールレーン びそくぜんしんっ!にっ!!』エンディング主題歌「Lu lu lun♪ ~ウラハラ気分はオートマティック~」を歌い上げました。

橋本さんも今回がイベント初参加。指揮官が一緒に楽しんでいることをステージから感じられたと振り返りました。
室内楽団の端正な響きから一転し、『びそくぜんしんっ!』シリーズの明るく柔らかな世界へ。楽曲ごとの振り付けや客席との掛け合いも含め、ゲーム本編とはまた異なるKAN-SENたちの日常をたどるブロックとなりました。

バラードから力強いロックへ 海を照らす歌声

ライブは続いて、にぎやかな熱気から一転、凪いだ海のような静けさをたたえた楽曲へ。鹿乃さんが披露したのは、TVアニメ『アズールレーン』エンディング主題歌「光の道標」でした。この日のライブでは初めてとなる、本格的なバラードです。

歌唱前、鹿乃さんは、「寄る辺のない海でも、自分自身、信じたい誰か、あるいは信念のうち、ひとつでもあれば前へ進める」という楽曲への思いを語りました。そして、指揮官の人生という航路をささやかでも照らせるように、との言葉を添えて歌い始めました。

ペンライトが揺れる中、客席は歌詞と歌声へ耳を傾けていました。先ほどまでのにぎやかなコールが収まり、三角広場には鹿乃さんの声が静かに広がります。MC陣も後に「うるっときた」と振り返る、静かな余韻を残した一曲です。

続いて登場したBeverlyさんは、「セイレーン作戦」イメージソング「シグナル」を熱唱。残酷な運命へ立ち向かう姿、暗く深い海へ沈んでいく感覚、そして仲間への思いを描いたミッドバラードです。

Beverlyさんの力強く伸びやかな歌声が、楽曲に込められた物語を会場へ響かせました。同じバラードでも、「光の道標」とは異なる緊張感とスケールを備えた歌唱です。音源とはまた違う息遣いや声の強弱を感じられるのも、ライブならではでしょう。

しっとりと聴かせる2曲の後、その空気を塗り替えたのが、鈴木杏奈さんによる「Sail Away Justice」です。

ゲーム内では「セイレーン作戦」のテーマ曲として使用され、出撃時にも流れる、指揮官にはおなじみのナンバー。ディストーションの効いたイントロが鳴ると、客席の各所から歓声が上がりました。

バラードの余韻を切り裂くような力強いロックサウンドと、それに負けない鈴木さんの歌声。日頃ゲームの中で耳にしてきた楽曲が、生の歌唱で響く喜びを表すように、ペンライトや拳がステージへ向けて掲げられました。

「光の道標」から「シグナル」、そして「Sail Away Justice」へ。同じ海を舞台にしながらも、まったく異なる感情を描く3曲。その空気が切り替わる瞬間も、見どころとなっています。

超大型新人「ファンのお兄さんズ」 まさかの2曲披露でデビュー

続くブロックでは、会場が大きなどよめきに包まれました。ライブの出演者リストには名前がなかった、まさにサプライズの登場です。

逆光の中に浮かび上がったのは、3人の男性のシルエット。客席はすぐにその正体を察したのか、笑い声が広がります。

同じテイストの衣装に身を包み、男性アイドルグループさながらに登場したのは、立花慎之介さん、寺島拓篤さん、高塚智人さん。その名も「ファンのお兄さんズ」です。このステージで、スペシャルグループとしてユニットデビューを果たしました。

「何が始まるのか」という戸惑いと期待が入り交じっていた客席も、寺島さんの歌い出しをきっかけに、一気に歓声へと変わります。さらに立花さんが「お前ら、準備はいいか!」と呼びかけると、指揮官から大きな歓声が返ってきました。

高まる期待感のなか披露されたのは爽やかさと、どこか懐かしさを感じさせるナンバー「どこまでも続いてく青」。正統派の男性アイドルグループソングでありながら、歌詞には『アズールレーン』の世界を思わせる言葉が散りばめられています。

3人が真剣に歌い、踊るほど、登場時の「なぜこの3人が?」という驚きが、次第に純粋なライブの盛り上がりへと変わっていく。その変化も含めて見逃せないステージでした。

しかし、「ファンのお兄さんズ」の出番は1曲では終わりません。

続けて披露された「限界突破!」は、冒頭から声を合わせやすいアップテンポなナンバー。初めて聴く曲にもかかわらず、3人の呼びかけに応じるようにコールが少しずつ会場へ広がっていきました。客席へ動きを促す場面もあり、指揮官はペンライトを振りながら応えます。

ユニット結成の発端となったのは、前年の周年イベントで立花さんが口にした「歌いたい」という言葉だったとのこと。そこから実際にユニットが生まれ、書き下ろし曲を2曲も携えてステージへ立つという、『アズールレーン』の周年イベントらしいサプライズとなりました。

3人はいずれも声優として活動する一方で、ゲーム内に担当KAN-SENとしては登場していません。それでも『アズールレーン』のファンであることを公言し、生放送やリアルイベントを通じて作品を盛り上げてきた“指揮官”でもあります。そんな3人だからこそ実現したユニットデビューは、キャストと指揮官の垣根を越えて作品への思いが形になった、今回ならではのサプライズと言えるでしょう。

登場時のどよめきから、2曲目が終わる頃には会場がひとつになっていくまで。その一部始終は、楽曲だけでなく、3人の衣装や振り付け、客席の反応も合わせて楽しみたい場面です。

May’nさんがつないだ簡体字版周年ソングとアニメ主題歌

DAY1のトリを務めたのはMay’nさんです。4人のバックダンサーとともに、華やかなパフォーマンスを届けました。最初に披露したのは、簡体字版『アズールレーン』8周年テーマソング「the SEA has dreams」。

続く「genesis/destiny」では、ピアノの音色から次第に力強いロックサウンドへと展開。May’nさんの伸びやかな歌声が、三角広場の高い天井へ届くかのように響きました。

同じ周年を記念した2曲でありながら、表情はそれぞれ異なります。コーラスとの掛け合い、静かな導入から広がっていくロックサウンド、歌声の強弱まで、ライブならではの構成にも注目したいところです。

そしてDAY1のラストを飾ったのは、TVアニメ『アズールレーン』オープニング主題歌「graphite/diamond」です。

イントロとともに映像が映し出されると、客席からすぐさま歓声が上がりました。躍動感のあるストリングスとコーラスが重なり、May’nさんの歌声が楽曲を力強く前へ進めていきます。

2019年に放送されたアニメの映像と、現在のライブパフォーマンスが同じ空間で重なった瞬間。そこから積み重ねてきた時間を思い出した指揮官も少なくなかったのではないでしょうか。

歌声に応えるコールとペンライトが広がり、DAY1のラストにふさわしい光景が生まれました。

フィナーレでは、この日の出演アーティストが再登場。MCからは総勢22名と紹介されました。最後はMay’nさんの「アズレン9周年!」という呼びかけに、場内から「おめでとう!」の声が響き、DAY1は幕を下ろしました。

DAY2 / キャラクターソングと周年記念曲でたどる軌跡

DAY1の熱気を引き継いだDAY2では、キャラクターソングと歴代の周年記念曲を軸に、『アズールレーン』の9年間を振り返るセットリストが展開されました。

アズレンロイヤル室内楽団による3曲の後、榊原ゆいさんが「まひるいろシエスタ」と「しゃいすまっ!」、橋本みゆきさんが「Lu lu lun♪ ~ウラハラ気分はオートマティック~」を披露。DAY1でも会場を明るく包んだ『びそくぜんしんっ!』シリーズの楽曲が、DAY2のボーカルパートの幕開けを担いました。

同じ楽曲を両日披露していても、その日の客席の反応や演者との掛け合いは同じではありません。DAY1とDAY2を見比べると、2日間を通して楽曲が会場へなじんでいく過程も楽しめました。

DAY1で大きな驚きをもたらした「ファンのお兄さんズ」(立花慎之介さん、寺島拓篤さん、高塚智人さん)のステージもそのひとつです。一夜明けたDAY2では、すでに楽曲やコールを覚えた指揮官たちの声がイントロから重なり、会場に青いペンライトが揺れます。「限界突破!」でも大きな手拍子やコールが巻き起こり、客席との圧倒的な一体感が生まれていました。

サンディエゴとエンタープライズの対照的なキャラクターソング

DAY2で最初に披露されたキャラクターソングは、サンディエゴ役の伊藤あすかさんによる「私はNo.1!」です。

冒頭から客席に響いたのは、勢いのある「ハイ! ハイ!」のコール。客席のあちこちで赤いペンライトが輝き、サンディエゴらしい明るさが会場へ広がりました。

歌唱後、伊藤さんは久しぶりにあらためて曲を聴き返し、「なんていい曲なんだ」と感じたことを紹介。サンディエゴをよく捉えた歌詞と、キャラクターにぴったりの明るい曲調に触れ、「今聴いても神曲だったと思います」と笑顔で振り返りました。

続いて登場したのは、エンタープライズ役の石川由依さん。披露したのは、エンタープライズのキャラクターソング「Pledge of Liberation」です。

明るくにぎやかな「私はNo.1!」から一転し、力強いロックサウンドが会場を包みます。エンタープライズの信念を思わせる凜とした歌声に合わせ、客席からもペンライトが力強く振られました。

レコーディングから年月を経て、指揮官の前で歌う機会が訪れるとは思っていなかったという石川さん。自身も好きな楽曲であり、こうしてライブで披露できたことが嬉しかったと語りました。

明るさで会場を引っ張るサンディエゴと、信念を胸に戦い続けるエンタープライズ。対照的な2隻の魅力が、それぞれのキャラクターソングを通じて鮮やかに描かれました。

激情的で重厚、キュート、そして静かな余韻 三者三様のキャラクターソング

続くブロックでは、さらに個性の異なる3曲が続けて届けられました。

暗転したステージに妖しく挑発的な語りが響き、始まったのは、ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン役の明坂聡美さんによる「Sweet Dreams」です。

重いリズムと鋭いギターが絡む硬質なサウンドに、妖艶さと危うさを行き来する明坂さんの歌声が重なります。間奏ではセリフを交えながら、指揮官を楽曲の世界へ引き込んでいきました。

登場から間もないキャラクターと比較的新しい楽曲でありながら、イントロから客席では鉄血を表すかのような赤いペンライトが目立ちます。さらに指揮官たちがライブへ向けて楽曲を聴き込んできたことが伝わる反応に、明坂さんも驚いた様子を見せました。

ステージで披露されたセリフには、この日、この会場だからこそのアレンジも。妖しく作り込まれた楽曲の世界へ、周年イベントらしい遊び心がどのように加えられたのかも、映像で確かめたいポイントです。

続いて披露されたのは、愛原ありささんによる「満点/赤点くださいな!」。エルベとヤーデの掛け合いで構成された楽曲を、この日は愛原さんが単独で披露しました。

先ほどの重厚な世界から一転し、ステージにはキュートでにぎやかな空気が広がります。愛原さんは、ヤーデの仕草をイメージしてピースサインを多く取り入れるなど、自ら考えた振り付けでキャラクターらしさを全身で表現しました。

MCでは、今回が楽曲のフルサイズ初披露だったことを紹介。それにもかかわらず、客席からは楽曲に合わせた反応が返り、指揮官の温かさが嬉しかったと語りました。

3曲目は、篠田みなみさんによるレキシントンⅡのキャラクターソング「朝焼けの示す場所で」です。

にぎやかだった空気が静まり、会場には篠田さんの優しくも芯のある歌声が広がります。指揮官は声を上げることなく、歌詞の一つひとつを受け止めるように耳を傾けていました。最後の歌声が消えると、客席から大きな拍手が送られます

篠田さんは、レキシントンがレキシントンⅡとして再び姿を見せるまでの物語を振り返りながら、この曲が指揮官だけでなく、大切な妹であるサラトガへ向けた歌でもあるのではないかと考え、大切に歌ったことを明かしました。

妖艶で重厚な「Sweet Dreams」、キュートな「満点/赤点くださいな!」、静かな余韻を残す「朝焼けの示す場所で」。わずか3曲の間にステージの色を大きく変えながら、キャラクターソングだからこそ表現できるKAN-SENたちの個性と物語を描いたブロックとなりました。

歴代周年記念曲をつないだ、怒濤のラストブロック

DAY2の終盤に届けられたのは、これまで『アズールレーン』の周年を彩ってきた記念楽曲です。
歴代の周年記念曲4曲で構成されたラストブロックへ突入することが告げられると、客席から期待に満ちた歓声が上がりました。

最初に登場したのは鈴木このみさん。「みんな、行くぞー!」という力強い呼びかけととも
に日本語版4周年記念曲「Defiant Dolls」を歌い始めます。
イントロから疾走感あふれるロックサウンドが会場を揺らし、客席ではペンライトや拳が高く掲げられました。鈴木さんの突き抜けるようなハイトーンと、戦いへ向かう覚悟を刻んだ楽曲が重なり、ライブ終盤の熱をさらに高めます。

「AZUR LANE MUSI9 FES.、まだまだいけますか?」という呼びかけには、場内から大きな声が返ってきました。ライブ終盤とは思えないほど力強い歌声と、客席を引っ張る鈴木さんのパフォーマンス。その勢いを受け、ラストブロックは一気に加速します。

続いて登場したのは、日本語版8周年記念曲「海を征く」を歌う鈴木愛理さんです。
鈴木さんの登場に客席から「あいりー!」という声が上がり、会場には先ほどの激しいロックとは異なる開放感が広がりました。

伸びやかな歌声に、広大な海を思わせる楽曲が重なります。スクリーンにはこれまでの歩みを振り返る映像が映し出され、その光景が切り替わるたび、客席から声が上がりました。


ステージ上に用意された『AZUR LANE MUSI9 FES.』の旗を手に取り、掲げながら歌う鈴木さん。その歌声とスクリーン上の映像が重なることで、8周年のために生まれた楽曲が、9周年の今へとつながっていきます。

楽曲の終わりに鈴木さんが「指揮官のみんな、やっと会えたね」と語りかけると、客席から拍手が送られました。今回が『アズールレーン』のイベント初参加だった鈴木さんにとっても、指揮官との念願の対面となりました。

続いて響いた歌い出しに客席から大きな歓声が巻き起こり、オーイシマサヨシさんが日本語版5周年記念曲「碧い砲撃」を披露しました。

疾走感あふれるサウンドに合わせ、客席から「オイ! オイ!」というコールが響きます。一転して音数が抑えられるパートでは、指揮官がペンライトをゆっくりとステージへ差し出し、コーラスへ声を重ねました。

激しくペンライトを振る場面から、歌声を聴くために動きを抑える場面へ。楽曲の展開に合わせて客席の動きまで変化し、オーイシさんの歌声と会場のコーラスがひとつになっていきます。

歌唱後、オーイシさんは『アズールレーン』のイベントへ出演するたび、新たな愛称を授かってきたことに言及。客席から飛ぶさまざまな呼び声に応じながら、あらためて9周年を祝福しました。

歌唱中の爽やかさと格好よさから一転し、MCでは指揮官と軽妙なやり取りを繰り広げる。その切り替わりにも、オーイシさんらしさが表れています。

そして、2日間にわたる「AZUR LANE SPECIAL MUSI9 LIVE」の最後を飾ったのは、日本語版7周年記念曲「Sea of Wonderland」です。

真夏の海を思わせる鮮やかなサウンドとともに、ペンライトが大きく揺れます。仲間と海を越えていく楽曲のメッセージは、『アズールレーン』と指揮官が積み重ねてきた9年間にも重なるようでした。

オーイシさんが声を求めれば、客席からすぐに大きなコールが返り、手拍子と歌声が会場へ広がっていきます。ステージから一方的に歌を届けるのではなく、指揮官の声を受け取ることで楽曲が完成していくような時間です。

「Welcome to the Blue World」「Welcome to a new Season」という言葉が響く中、ライブはフィナーレへ。9年間を振り返ると同時に、その先の未来へ目を向けるラストナンバーとなりました。

総勢26名が並んだフィナーレ 2027年はいよいよ10周年

すべての楽曲が終わると、DAY2の出演アーティストが再びステージへ登場。MCからは、この日のステージに総勢26名のアーティストが集まったことが紹介されました。出演者が一堂に並んだ光景に、客席から大きな拍手が送られます。

鈴木このみさんは、会場の盛り上がりに飲み込まれそうになりながらも、ハッピーな気持ちで歌えたとコメント。鈴木愛理さんは、初参加ならではの緊張があったことを明かしつつ、温かい歓声で迎えてくれた指揮官へあらためて感謝の思いを伝えました。

オーイシマサヨシさんは、過去の周年イベントでイルカを前に歌ったことや、フィギュアを下からのぞき込んだ姿がインターネットで拡散されたことなど、これまでの思い出を振り返ります。そして「10周年、11周年と、これから先もアズレンとともに生きていきたい」と、今後も作品と歩んでいく思いを伝えました。

MCを務めたYostarの三輪木社長室室長は、音楽ライブを開催したいという思いが、1年を経てこれほど大きなステージとして実現したことへの驚きと喜びを口にします。豪華なアーティストが揃ったステージを実現できたのは、指揮官が長年『アズールレーン』を応援してきたからこそだと、あらためて感謝を伝えました。

最後は、会場にいる全員で9周年を祝うコールへ

鈴木このみさん、鈴木愛理さん、オーイシマサヨシさんが「アズレン9周年!」と呼びかけ、MC陣の「せーの!」に合わせて、場内から「おめでとう!」の声が響きます。
一度の練習を経て迎えた本番では、さらに大きな「おめでとう!」が三角広場を満たしました。ステージ上の出演者も、客席の指揮官も、配信を通して見守る指揮官も、同じ言葉で9周年を祝うフィナーレとなりました。

室内楽団が奏でた優雅な“序曲”から、アニメ主題歌、ゲーム内楽曲、キャラクターソング、驚きの新ユニット、そして歴代周年記念曲へ。
異なる時期、異なる場面で生まれた楽曲をひとつにつないだ「AZUR LANE SPECIAL MUSI9 LIVE」は、『アズールレーン』が積み重ねてきた9年間を、“音”によってあらためて体感できるライブとなりました。

また2日間を通して客席には、イベントMCを務めたマフィア梶田さん、広瀬裕也さん、三輪木大社長室室長の姿も。MCとしての進行の合間には、指揮官たちに交じって手を上げながらライブを楽しむ様子を見せていました。ステージと客席が一体となって盛り上がる、今回のライブならではの一幕です。

それぞれの歌唱や演奏はもちろん、楽曲の合間に交わされた言葉、ステージ上の細かな表情、衣装や振り付け、スクリーン演出、客席から返ってきたコールまで含めて成立した2日間です。

会場で参加した指揮官にとっては、あの日の空気をもう一度振り返る機会に。そして配信で初めて見る指揮官にとっては、文字だけでは伝えきれない音の重なりや、会場の反応が変わっていく瞬間にも注目してほしいライブです。

次に待つのは10周年。その新たな航路で、どのような体験となるのか。期待を残しながら、2日間にわたる「AZUR LANE SPECIAL MUSI9 LIVE」は幕を下ろしました。

「AZUR LANE SPECIAL MUSI9 LIVE」は、電子チケットプラットフォーム「ZAIKO」にて2026年9月20日(日)23:59までアーカイブ配信中です。室内楽アレンジの細かな音の重なりやサプライズの瞬間はもちろん、DAY1からDAY2にかけて驚異的なスピードで熱量と一体感を増していく客席の様子も見どころです。結成直後のまさかの「活動休止宣言」から一転、今後の活動へ光明が見える(?)「ファンのお兄さんズ」のステージや、ライブの合間に挟まれる爆笑必至のMCコーナーまで、ぜひ配信でお楽しみください。

【配信チケット販売ページ】
https://9th-anniversary-azurlane.zaiko.io/ja/e/azl9thlive

【チケット料金】
各日2,000円

※チケット販売は2026年9月20日(日)21:00までです。

「AZUR LANE SPECIAL MUSI9 LIVE」セットリスト
DAY1

M1. アズレンロイヤル室内楽団「クイーンズオーダーズ・メドレー」
M2. アズレンロイヤル室内楽団「黄金航路」
M3. アズレンロイヤル室内楽団「アズールレーン・メドレー」
M4. 新田恵海「Longing for!」
M5. 榊原ゆい「まひるいろシエスタ」
M6. 榊原ゆい「しゃいすまっ!」
M7. 橋本みゆき「Lu lu lun♪ ~ウラハラ気分はオートマティック~」
M8. 鹿乃「光の道標」
M9. Beverly「シグナル」
M10 .鈴木杏奈「Sail Away Justice」
M11. ファンのお兄さんズ「どこまでも続いてく青」
M12. ファンのお兄さんズ「限界突破!」
M13. May’n「the SEA has dreams」
M14. May’n「genesis/destiny」
M15. May’n「graphite/diamond」

DAY2
M1. アズレンロイヤル室内楽団「クイーンズオーダーズ・メドレー」
M2. アズレンロイヤル室内楽団「黄金航路」
M3. アズレンロイヤル室内楽団「アズールレーン・メドレー」
M4 .榊原ゆい「まひるいろシエスタ」
M5. 榊原ゆい「しゃいすまっ!」
M6. 橋本みゆき「Lu lu lun♪~ウラハラ気分はオートマティック~」
M7. 伊藤あすか「私はNo.1!」
M8. 石川由依「Pledge of Liberation」
M9. 明坂聡美「Sweet Dreams」
M10. 愛原ありさ「満点/赤点くださいな!」
M11. 篠田みなみ「朝焼けの示す場所で」
M12. ファンのお兄さんズ「どこまでも続いてく青」
M13. ファンのお兄さんズ「限界突破!」
M14. 鈴木このみ「Defiant Dolls」
M15. 鈴木愛理「海を征く」
M16. オーイシマサヨシ「碧い砲撃」
M17. オーイシマサヨシ「Sea of Wonderland」


なお、本イベントのレポートはまだ続きます。

後編では、「AZUR LANE MUSI9 FES.」会場で展開された展示や各種企画、指揮官たちでにぎわった会場の様子をお届け予定です。近日公開を予定していますので、ぜひあわせてご覧ください。

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